9月に入りましたがまだまだ残暑どころか、酷暑の日々が続きます。
夏は今も昔も暑いのは当然ですが私の小学生の頃の夏と比べると明らかに気温が高くなっていると感じます。
30度を超える日が「今日は暑いね」という程度だった時代と比べ今では40度に迫る暑さが当たり前のようになってきています。
「湿球温度」という聞きなれない指標によって人間の限界値を研究者は見据えているという記事を読んだことがあります。
湿球温度というのは暑さと湿度を1つの数値に組み込もうとしている数値だそうで、この「湿球温度」が35度に達すると人は体温調節が難しくなり、命に危険が及ぶと言われています。
日本の夏の湿度は約50%程度で気温43度でこの湿球温度35度の限界値に達してしまいます。
今年の8月も40度を超える地域もあったためなんだか恐ろしい気がしてしまいます。
有効な地球温暖化対策がされなかった場合の2100年夏の最高気温の予想は東京で43度、名古屋44度、大阪42度らしいです。
環境省“2100年の天気予報” 全国140カ所で40度超(19/07/09) (ANNnewsCH)
未来の夏は外出できないそんな世界が待っているかもしれません。
昔のような過ごしやすい夏はおそらく戻っては来ませんが、少しでも気温の上昇を抑えることができると良いなと思います。
まだまだ暑い日は続きますが暑さ対策はしっかりとして元気に過ごしていきたいです。
さて、少し前のニュースですが、暑さ対策について面白いものがありましたのでご紹介します。
福岡県のとある保育園ですが、園庭に写真のようなサンシェードを設けたそうです。
夏場の体育の授業も中止になるような暑さの中、園児のためのこのような取組みはなかなかできないことかと思います。
ハード面での暑さ対策はコストがかかるためなかなか難しいですが、このような取組みがもっと全国に広まってほしいと思います。
温暖化で外で遊べなくなった子供たち 幼稚園がとった策は30メートルの巨大な日よけ ( RKB毎日放送NEWS)
※補足
今回紹介したサンシェードは自治体によっては増築扱いになりうるので注意が必要です。
●「増築にならない場合」
建築基準法第2条では、建築物は「屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)」と定義されていま す。
つまり、「屋根+柱」か「屋根+柱」のセットのいずれかがあれば建築物に該当します。
さて、サンシェードは屋根に当たるのか。
屋根の定義は法律上存在しないため、この部分の解釈が個人の解釈によるのかと思われます。私の個人的な解釈は屋根は雨風をしのぐものだと思います。このような雨が溜まらない網目状のものならば「屋根に該当しない」可能性は十分高いのではと思われます。
よって「建築物ではないため増築にあたらない」といえます。
●「増築になる場合」
サンシェードの下部分をどのような目的(用途)で使用するかが大きな焦点になります。「下部が建築的な利用を行う空間を存しているようなものは建築物として扱う」と条例で条文化されている自治体もあります。この場合は条例に従わざるをえません。
よって条例で条文化されていた場合は「建築物になるため増築にあたる」ことになります。
(例外ももちろんあります。例えば、容易に移動や撤去できるものは建築物に該当しない等。)
私の個人的な見解は今回のケースはただの「日よけ」です。
上記に類似したケースはたくさんあると思われます。ご参考まで。
作成:今田